言葉につまりだしたまちこをサポートしようとしたら、その沈黙に耐えられなくなったのはむしろの旦那の方で、突然『離婚したいなら離婚でいいよ、母さんもそれを望んでいるから!』と言い出したのである。なんかわからないけどモヤモヤして我慢できなくなって口走ってしまったって感じ。こうした一面でもこの男の精神的な未熟さというか弱さが露呈している。
まちこは離婚の話をしに来たのではない、『妊娠』したことを報告するためにこの機会を設けたのだ。なのに、いきなりそんなことを言われたら本題がふっとんでしまう。この状況で妊娠を報告できるような強いメンタルをまちこは持ち合わせてない。しかも、『母さんもそれを望んでいるから』って…この一言にこの男の在りかたの全てが包括されているように感じる。
このマザコン野郎が!!と水をぶっかけてやりたい気分になった。
それを皮切りにあれこれとたたみ掛けてきた姑。嫁として失格だの、もう家の敷居は跨がせない云々、まちこを責める罵倒の言葉ばかりを吐き続けた。わたしはこういう展開になった場合の対応要員として同席しているのだから、はいわたしの出番の到来ですよ。まず、家族とえいど姑と旦那がまちこにしてきたことは、どうやっても正当化できるものではない。
むしろ、法に触れるレベルであり証拠もあるから法的に争えば完全にこちらが有利なわけで、それこそ離婚となれば慰謝料請求だって余裕にできることを指摘。それに対して姑はアガアガ何か言ってたけどまるで意味不明。どうやら年を取ると論理的思考がふっとんで感情でしか物を言えなくなるようだ。とにかく悪いのはまちこの方だという主張をずっと続ける姑。
旦那からのDVの事実もあるわけだし、証拠があるから立証することだって可能。なのに、悪びれる様子もないこの親子はやっぱりバカなんだと心底感じた。出るとこ出てコテンパにしてやればいいとおもった、でもそれを決めるのはわたしではなくてまちこなのである。そして、そもそも今回の話し合いはそんな話し合いをする場ではなく、本題はまちこの妊娠報告。
この話し合いの場がいつのまにかとんでもない方向へ進んでしまっていることに気づき、わたしも冷静さを欠いていろいろ言いすぎたため、さらに状況を湾曲させてしまったことを反省した。もはや妊娠の報告なんてする空気ではなくなっていたけど、黙っていたまちこが遂に口をひらいた。
まだ続く。
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